排泄

育児2023年08月09日

排泄の自立に向けて…

はいざるの部屋、今回は子どもの生活習慣編。子どもの排泄の自立に向けてをテーマに、園ではどのように子どもたちと関わっているかを2回にわたってお知らせしたいと思います。1回目は乳児期~オムツはずしの時期の様子をお知らせします。

子どもの排泄については、保護者の方の関心もすごく大きいのではないでしょうか。うんちが固い・ゆるいといった状態のことから、便秘がち…といった排泄習慣のこと、そしていつになったらオムツがはずれるかな?というトイレットトレーニングのこと…。いずれも子どもの成長に関わるとても大きなことで、悩みや心配も尽きないものですよね。

<子どもからのサインをキャッチする!>

拝島保育園では、乳児クラスで布オムツを使用しています。布オムツは、子どもが排泄してオムツが濡れたり汚れたりすると不快感を感じやすいという特徴があります。不快感を感じやすいというのは一見デメリットのようにも感じられますが、気持ち悪くて泣いたり、機嫌が悪くなったり、お尻を触るなど、何らかのサインで出たことを知らせてくれるようになります。この、不快感を感じてサインを出す→それを大人が気づくということがとても大切で、長~い目で見ると自立への第一歩なんですよ。

<オムツ交換は大切なコミュニケーションの時間>

園でのオムツ交換では、一方的に大人がしてしまうのではなく、できることは子どもに協力してもらうようにしています。自分で足を掴んだり、お尻をあげたり、小さくてもできることはたくさんあります。歩行がしっかりしてきたら立って交換したり、ズボンをはくときに足をあげたり…できたことを褒めるとニコッと笑顔を見せてくれたり、ますます協力的になってくれたりと、いいことがたくさん!

小さいからまだわからないと思わず、協力してくれたら「上手にできたね」と声をかけたり、「気持ち悪かったね」「さっぱりしたね」と気持ち良くなったということを共感したり、そういう小さなことの積み重ねが子どもとのつながりを深めたり、いずれ自分から排泄を知らせたり、できることはやろうとすることにつながっていくと思います。

一日の中で何回もあるオムツ交換の時間。ただ黙ってすますのではなく、1対1で触れあうコミュニケーションの時間と考えてみるのも良いですね。園でも交換後に足やお腹をさすってあげたりすると子どももとても嬉しそうで、可愛らしいなあと感じる瞬間です。

 

<あせらず・しからず・くらべず…自立への道のり>

少しずつ排尿間隔が長くなってくると、オムツが濡れていないことが増えてきます。園では外あそびの前や食事前など、生活のけじめのときにオムツが濡れていないと、トイレに座ってみます。座ってすぐに出せる子もいれば、2、3時間出ていなくてもトイレでは出せない子もいたりと、本当に一人ひとり色々です。長く座っても出ないものは出ないので、少し待っても出なければ「またあとで座ってみよう」で切り上げます。園ではおおむね1歳後半くらいからこの”濡れていない時にトイレに座ってみる”というのを続けていきます。それを繰り返しながら、その子の排尿間隔はだいたいどれくらいなのかを掴んでいきます。

トイレに座ることを嫌がったり、座っても中々出ないということもよくあることです。大事なのは無理強いしないこと。そういうときは座る気になれるような楽しい雰囲気を作ったり、また後でいいか!という大人の気持ちのゆとりも大切です。また、子どもの育ちはもちろん、排泄も個人差が大きいもの。同じ月齢でもポロっとオムツが外れる子もいれば、長くかかる子もいます。

あせらず、しからず、くらべず、がポイントです。

おしっこでるかな?

排尿間隔が2,3時間あき、トイレに座ること・トイレで排尿することに慣れてくると、オムツをほぼ濡らさない日が増えてきます。そうするとパンツへチャレンジとなっていくのですが、こうした一連のいわゆるトイレットトレーニングは、園だけですすめていけるものではありません。おうちでも意識してもらいながら二人三脚ですすめていけるとお子さんにも無理がないと思います。大人ばかりが意気込んで、「おしっこは??」と神経をとがらせていると、子どもにも負担になりあそびもままならなくなってしまうこともあります。子どもの気持ちを大事に、「パンツはいてみる?」と聞いてあげたり、一緒にパンツを買いにいって好きな物を選ばせてあげるというのもいいですね。

あせらず、しからず、くらべずがポイントですが、オムツとお子さん任せにしていてもオムツは外れないものです。その子の排泄のサインをキャッチしたり、間隔をつかんだり、大人は大らかな気持ちでかまえつつ、細やかに子どもに心を配ってあげることが大切かなと思います。

保育園に来ている子どもたちは保育園で過ごす時間も長いので、日中の排泄の様子などが把握しにくいこともあるかと思います。保育園でも担任が日々、一人ひとりの特徴を把握するよう努めています。園での様子が気になったり、質問などがあればいつでも担任に聞いてくださいね。

 

 

 

清潔~きれいにするってどうやって身につくの?~

育児2022年12月20日

早いもので今年も残りわずかになりましたね。今年最後のはいざるの部屋、乳児偏!

 

今回は”子どもの清潔”についてをテーマにしました。

 

 “清潔”というと難しく感じるかもしれませんが、言い換えると“(汚れたら)きれいにする”ということです。あれこれ病気の流行するこの季節、そしてコロナの流行もあるこのご時世、清潔にはより気を付けていきたいところです。また、お子さんがいずれ成長し大きくなった時に、顔や手が汚れていてもそのまま、鼻水がでていてもそのまま、そういったことに無頓着でいて欲しくはないですよね。清潔にする、ということを子どもが自分でできるようになっていくためには、まだ自分ではできない小さいうちからの習慣づけも大切です。園ではどのようにして助けているかを紹介したいと思います。

 

<手拭き、手洗い>

 

 

 

 

 

 

 

 乳児クラスでは食事前後に口周りと手をおしぼりで拭いています。0歳児のうちは、「きれいになったね」等、声をかけながら大人がふいてあげます。毎日積み重ねていくと見通しが持て、自分からおしぼりに手を出したり、口と手を拭こうとするようになります。慣れてくると「ほっぺに汚れがついているよ」と大人に教えてもらいながら自分で拭いてみようとします。ただ拭くのではなく、きれいにしようと意識を持ち拭いていきます。汚れは残っていないかな?と大人と一緒に確認しています。だんだん大きくなると、食事中に汚れると自分でおしぼりで拭いたり、最後に自分できれいにしてから終われるようになっていきます。いずれはおしぼりでなく、紙ナフキンできれいにするようになります。

 

 

 

 

 

 

 

手洗いも同様に、0歳児のうちは大人が一緒に声をかけながら手助けしていきます。だんだんと成長するにつれ、やり方を教えて部分的に自分でやるようになっていき、やがて最初から最後まで自分でできるようになり、自立していきます。ほとんど自分でできるようになった中でも、丁寧に洗えたことを褒めてあげたり、手を洗う時は水を出しっぱなしにしない(もったいないからネ!)ことなどを伝えていく事も大切ですね。

<鼻かみ>

 

 

始めは鼻水を拭こうとすると、顔を背けたり、泣いたりと嫌がることが多いです。ご家庭ではどうでしょうか?園では「鼻水を拭くね」と声をかけてから拭いています。このひと言が子どもの心の準備にもなります(もちろん、声をかけても慣れるまでは泣くことが多いものですが…)。拭きを終わったら「きれいになったね」「すっきりしたね」と綺麗になるって気持ちいいね!と伝えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成長するにつれ、自分でできることが増えてくると、自分でティッシュを折りたたんでかもうとするようになります。そういうときは片方の鼻の穴を押さえて、片方ずつかみ出すように知らせて練習しています。自分から「鼻出た!」という子もいれば、出ていても平気で遊んでいる子もいて人それぞれ。自分で気づかない子には「鼻水出ているよ」「かんでおいで」など知らせていきます。鼻水が出たらかむ、という意識付けが大事です!鼻をかんだら手を洗う、もセットで伝えています。

 

<うがい>

園では2歳児クラスの後半から食後のブクブクうがい、外から帰った後のガラガラうがいを取り入れています。まだ難しい子は口に含んで吐き出す、ということから練習していきます。これだけでも効果はあります。

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラうがいは更に難易度がアップ!まずは水を口に含んで上を向くことを練習します。それができたら上を向いたまま「あー」と声を出してみます。こうやって少しずつ練習しています。最初はできなくても、コツコツ続けているうちにだんだん上手になっていきます。

 

園での様子をお知らせしていきましたが、もちろんいずれのことも乳児クラスの子どもにとっては難しく、個人差もあるので十分に手伝ってあげたり、仕上げをしてあげたり、見守ってあげる必要があります。手洗いや鼻かみ・うがいなどどのことにおいても、大事なのは“やりなさいと言われたからやる、とかやらなきゃいけないからやる”ということではなく“汚れたら汚いから、きれいにすると気持ちがいいからやる”というように、子ども自身が必要と感じてそのことを行えるようになることです。そうなって初めて”身についた”と言えるのではないかと私たちは考えています。

うがいや手洗い、鼻かみなどそのやり方だけでなく、前後のやり取りや声かけも大切にしてみてくださいね。長い目で見ると、その効果がきっとあると思いますよ。

 

 

 

 

 

食事

育児2022年07月07日

暑さも日々増していき、いよいよ夏本番となってきましたね。子どもたちは暑さもなんのその。毎日元気いっぱいにあそんでいます。さて、春の懇談会等でもこちらのblogページ”はいざるの部屋”の存在をご紹介させて頂きましたが、今年度も少しずつ園の様子や大切にしていること等をご紹介していきたいと思います。

  今回は乳児編!保護者の方々からの悩みの声も多い、”食事”について取り上げたいと思います。

 お家でお子さんの食べ方や、食べさせ方に困ったり悩んだりすることも多いかと思います。

   今回は食器具や子どもの食べ方を助けるポイントを少しご紹介したいと思います。

 園では子ども一人ひとりの発達(握る力や器用さ、意欲など)に合わせてスプーンの種類を変えたり、スプーンの持ち方を知らせています。

《スプーンの持ち方いろいろ》

まずは…

〇上握り

子どもが自分でスプーンを持ち始めるときの最初の持ち方です。これはわしづかみで持つ状態と同じで、子どもにとっては一番持ちやすい持ち方です。握りが安定し、扱いやすいのでこぼしも少なくなります。

 

〇ペン持ち

上握りが上手になり、指先が器用になってくると、上握りの状態から人差し指と親指が出て二点で持つような形になります(下の写真のような持ち方です)。こうなると次のステップへの目安です。

 

 ペン持ちを教える時は、親指と人差し指を立ててピストルのような形を作り、その形のままスプーンを乗せてあげて指でつまむようにして持つことを知らせていきます。大切なのは中指が上に出ないこと。鉛筆やお箸の持ち方にも影響するので、よく見てあげたいポイントです。

 お箸を持ちたがる子もいるかと思いますが、お箸を正しく持つ力が備わっていないうちから持たせてしまうと変なクセがついて直すことが難しくなります。お箸を上手に持つにはお箸を支える指先や手首が発達していることが重要です。まずはきちんとスプーンやフォークが使えているかをよく見てあげましょう。お箸は幼児になってからでも遅くありませんよ(保育園の給食では年長の秋~冬に使い始めます)。

《子どもの食事を助けるポイント》

◎子どもがすくいやすい食器やスプーンを選ぶこと。

◎スプーンにのせやすい大きさに切るなど、子どもが自分ですくいやすい形態にしたり、すくいやすい食べ物を用意する。

◎足が床にしっかりついていること。

これらのことを気をつけてみると、子どもが自分で食事をしやすくなり、大人もずいぶん助けやすくなると思います。

また、子どもの食事の所要時間は20分程度が目安です。せっかく作ったのに…とか、栄養が不足するから…とか、色々な思いもあるかと思いますが、あそび始めてしまったらダラダラと食べ続けずに終わりにしましょう。次の食事のときに食べれば大丈夫です。

子どもの食事の悩みは尽きないものですよね。今回ご紹介した中で、なにか参考になりそうなことがあれば、ぜひ取り入れてみてくださいね。上手にできたら褒めてあげ、一緒に楽しい雰囲気で食事ができるといいですね。